ナイロビの治安
The Security of Nairobi

このページの内容は、あくまでもワタシの個人的感想です。

ケニアに旅行される多くの方が一番気にされるのがこの治安の部分だと思います。
「ナイロビは世界1、2を争うくらい危険な場所!」と聞いたことがある方も多いと思いますが、これはワタシにしてみれば“世界1、2を争うくらい”…って少々大袈裟すぎるような…。これは“筋金入りのバックパッカーで旅した場合”ではないでしょうか。バックパッカーの多くはいかに安くその土地に泊まり、いかにその国の裏側まで見るか、ってことに興味があったりしますよね? 普通の観光客とはちょっと行動範囲が違ってきます。ちなみにケニアのガイド・ブックというと、情報量ではやっぱり「地球の歩き方」になってしまうと思うのですが、これを見て「ひえ〜、ナイロビ、コワイ!」と思われる方も多いようです…。

このページは、“普通に”ケニア観光をするワタシの見たナイロビ感なので、同じく“普通に”旅行される方にとっての“ナイロビの治安”について参考になれば、と思います。

ずばり言うと、2010年、6年ぶりにナイロビに行って、すごく治安がよくなった!!!と個人的にワタシは感じました。「ケニア人の友達と一緒に行動していたからでは?」と言われてしまえばそれまでなのですが、その理由を過去のワタシのナイロビ感を振り返ってご紹介してみますね。

1991年、1994年

友達(日本人)がナイロビに住んでいたので、友達の家を拠点にひとりで市内まで行き、ヒルトンホテルあたりからノーフォークホテルくらいまでの範囲をあちこちずんずん歩き回っていました。もちろん昼間のみ。そして、友達から「ここから先は行っちゃダメ」と言われた地域には行かずで。
市内で開かれていたマサイ・マーケットにも行ったし、常設?マーケットみたいなバラック小屋風なお店が集まるところにもひとりで歩いて行きました。目的のお店が見つからないと、歩いているケニア人に聞くと親切に教えてくれたし、普通におもしろそうなお店を見つけると、入ってみたり。歩き疲れるとお茶したり。

当時のナイロビは、市内もそれほど高層ビルはなかったし、街中のお店もインド人が経営するお店が多い印象でした。
おもしろかったのは、そういうお店の軒先に、大きな体重計(むかーーしの日本の小学校にもあったような台の前に棒が顔の位置くらいまで伸びていて、大きな丸い体重を示すヤツがついている)がお風呂屋さんのように置いてあり、体重を測れるサービスがあったり、あちこちにKIOSK(キオスク)があり、そこではタバコの1本売りをしていて、喫煙者はタバコが吸いたくなるとキオスクに行って1本買い、そこで火をつけてもらって吸う、という仕組みだったり。賑やかなんだけど、のんびりしている印象でした。

市内中心を歩くと、お土産売りの人につきまとわれたこともあったけれど、それほど問題なくクリア。タクシーもちゃんと値段交渉して乗れば、オンナひとり旅でも全然問題なしでした。あ、誤解のないように。これは1991年、1994年のナイロビのことです。

2002年、2003年

2002年は1月4日出発のケニア行きでした。まだ9.11のニューヨークでのテロから4ヶ月たっていない時。
ナイロビでは1998年8月、アメリカ大使館で自爆テロが起こり、300名近い死者、5,000名以上が負傷しました。また、同じ2002年11月や2003年8月にはモンバサでもテロ事件がありました。こんな背景もあって、世界中が緊張していたし、テロリストたちがケニアを始めアフリカ各地に潜んでいるという情報が飛び交ったり、ケニアへの武器の流出が多く見られるなど、ナイロビの治安に対するマイナス要因はとても多かった時期だったのではないでしょうか。

2002年と2003年とも、日本へ帰国する日の約1日(当時はどちらも夜のフライトだったので)、ナイロビ観光や買い物などをしましたが(旅行会社のドライバーさんと一緒or現地在住日本人の友達と一緒のパターンで)、ワタシ自身数年前にひとりで歩き回った同じナイロビとは思えないほどの緊張感を覚えたことを記憶しています。コワイ思いをしたことは一度もなかったけれど、なんとなく車での移動中や車を降りて目的地に入るまでは、気を張っていたというか…。

7年ぶりのナイロビは、日程的にもあまりゆっくり回れなかったけれど、もう大きな体重計や、あちこちにあったキオスクなどを見ることはありませんでした。高層ビルや車もずいぶん増えていました。

2010年

2007年の年末に行われた大統領選挙の結果を発端に、国内で大きな暴動が起き、多くの死者、負傷者、難民が発生する事態になってしまいました。この事件は、ケニアを愛する人たちのみならず、世界中の人たちに大きなショックを与えましたが、何よりもケニア人自身にとって悲しい出来事だったでしょう。コフィー・アナン前国連事務総長が仲介役となり、大統領と首相という連立政権がが合意されました。この暴動によって、東アフリカ1の優秀国と言われていたケニアは、経済的にも大打撃を受けてしまいました。主要産業の農業のみならず、観光業にも大打撃を受けました。
この悲しい出来事をきっかけに、多くのケニア人が一致団結してケニアの回復をはかったように思います。

そんな背景のあるナイロビに暴動2年後に再び行ったワタシですが、政府が新しくなったからか、以前の訪問から6年という歳月のせいかはわかりませんが、めざましい発展をとげているナイロビにびっくりしました。高層ビルはむちゃくちゃいっぱい建ち、道路もすごくキレイになっている、お店もおしゃれなショッピングセンターやカフェなどが増え、市内中心をさっそうと歩くビジネスマン&ビジネスウーマンたち。なんだかワタシにとってはワタシの知る同じナイロビとは思えないくらい洗練されていました。昔は色とりどりにペイントされ大きなボリュームで音楽流しながら走っていたマタトゥ(乗り合いバス)は、規制がきびしくなり「え?これがマタトゥ?」という様子になっていたけれど、相変わらず中央分離帯的なスペースを暴走していったりで、結構昔のナイロビらしさも残っていましたが…。

がっ、2003年より10倍くらいナイロビの交通渋滞がひどくなっていました。ガイドブックやあちこちのサイトに書いてある「どこそこから車で○分」という表記はあまりアテにしない方がいいかもです…。
渋滞にはまると、道路脇から色んな物売りさんたちが現れます。昔は新聞とかナッツくらいだったように思うのですが、今はハンドル(車の)、洗面器、段重ねのタッパーウェア、枕、ポスターなどなど、ありとあらゆるものを持った人たちが車の間を歩いて行きます。ワタシはもう笑いっぱなし。興味なしって顔で観察すれば問題なしなので、何を売っているか見てみてくださいね。あ、カメラ向けるのは厄介ごとに発展する可能性あると思うのでNG。
市内では6年前より信号が増えた気がするけれど(以前、信号は“日曜日はお休み”だった)、さらに渋滞がすごいです。信号のところにはおまわりさんがいて車を誘導しているんだけれど、信号とおまわりさんの指示がまったく合っていないので(信号は赤なのに「行け!」と指示したり、その逆もあったり)、交差点はどこもぐちゃぐちゃ状態。あっちからもこっちからも車が突っ込んでくるし、その渋滞の合間をぬって、大量の歩行者がずんずん渡っていく。
運転してくれていた日本を知らないケニア人Tさんから「日本の渋滞とどう違う?」と聞かれたのだけれど、そもそも交通システムの根本が違い過ぎて説明ができませんでした…(^^;

そんなわけで、なんだか今までと違うナイロビを感じたワタシですが、同時に2002年や2003年に感じた変な緊張感は全く感じませんでした。もちろんココは日本ではないので、いつ何が起こるかわからない、という心構えは持っていなければいけないけれど、自分の目で見ても「このあたりは昼間ひとりで(また)歩いても平気そうだな」と思える場所がたくさんあって、治安が良くなっていることを実感しました(☆残念ながら実際にはひとりで歩く機会、2010年は持っていないです)。

実際、ケニア人友達からの情報によると、ケニア人にとってもナイロビの治安がよくなってきているすごい実感があるそうです。私服警官の数もすごく増えているんだとか。

ナイロビの治安-個人的見解まとめ-

「地球の歩き方 東アフリカ」の2010年〜2011年版が出たと聞いたので、久々に買ってみました。ナイロビのページを見てびっくり! どこにもかしこにも「危険! 危険!」と書いてあります。確かに「全く問題ない安全なところ」ではありませんが…。

『(前述の地球の歩き方199ページから引用)本来なら、町をいろいろ紹介し、歩いてもらいたいのだが、ナイロビの治安は昼夜を問わず著しく悪化しているため、タウン中心部以外は昼間でも決して歩かないでほしい。(引用終わり)』の『著しく悪化』部分にワタシとしては反論。上でも書きましたが、2002年とか2003年あたりだったらうなづけるけれど、2010年1月時点では、まだまだな部分もあるとは思いますが、前述どおり、以前より断然良くなっているとワタシは思います。

そもそも治安の善し悪しの基準って曖昧ですよね。
東京だって以前にくらべたら悪くなっているし、そしてまた良くなるかもしれない?
ニューヨークだってテロの脅威にいつもピリピリしているし、バンコクだって現在、外務省の「海外安全ホームページ」の“危険情報”では、「渡航の延期をお勧めします(4段階中上から2番目の危険度)」です。ちなみに現在のナイロビは4段階中最低レベルの「十分注意してください」です(2010年5月17日時点)。やっぱりその時の状況をきちんと判断することが大切だと思います。

一番重要なのは、ナイロビに限らずですが、海外に行けばどこに行っても常に「危険な事態が起こる“かも”しれない」という意識を持つことだと思います。その上でもっとナイロビを楽しんでほしいです。

ということで、ワタシが意識しているナイロビでの安心対策をご紹介しますね。

ナイロビにいる、という“意識”を持った上での緊張感は必要だけれど、緊張しすぎてナイロビを楽しめないのはもったいないです。ナイロビ、楽しいところがいっぱです。ぜひぜひナイロビも楽しんでくださいね。

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